■ 都市住宅に風景を取り込むには
これまで、風景と建築について書いてきたわけですが、それらを都市や郊外の住宅建築に当てはめることは、はたして出来るでしょうか。
住宅が建つ敷地は様々で、恵まれた自然の風景とは限らず、都市風景であったり、どこにでもある住宅街の風景であったりします。
それでも、どんな周辺環境であっても、周辺の環境を読みとり、反映させることは、そこで生活する人にとって何かしらの意味があることなのではないでしょうか。
「目に見える全ての物が風景を構成する」という考えに基づけば、風景と関わりのない建築は無いのでは無いでしょうか。
ここで言う「周辺環境を読みとる」とは、保守的に「周囲に同化させる」ことだけを指すわけでもありません。むしろ積極的に「周囲を考慮しつつ新しい関係性を提案する」ことを試みていきたいと考えています。
都市環境の中で、住宅デザインの方向性には、大きく分けて以下の3つが考えられます。
● 1. 周辺に同化させつつも、粋なデザインを施すことにより、風景の質を高めていく。
● 2. 周辺にと対比させて、適度に主張することにより、景観に新たな要素を加えていく。
● 3. 周辺と完全に切り離して、壁で囲い込み、内部空間に外部環境を内包させる。
また、先にも述べましたように、風景は外観だけを指すわけでもありません。内部空間もまた、同じように風景です。
●4. 建築内部で完結した風景を創り出す。
●5. 外部に見える風景を切り取る「額縁としての内部空間」。
という考え方もあります。
皆さんは、都市の中でどのような関係性を求めているのでしょうか?
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Kazuro Otsubo Architects 大坪和朗建築設計事務所
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