■ 住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第6回
<月刊杉79号掲載分>
引き続き事例紹介です。
今回から、様々なアプローチ形状の中から、
印象的な事例をピックアップしていきます。
■ 事例5
この敷地形状は少し変わったタイプで、特殊解です。
敷地内の道行きに趣があるのでピックアップしました。
じょうぼが長屋門を抜け、敷地の内部にも続いているというもの。
実はこのように敷地の内部に植栽を植えるようになったのは、
昭和30年頃にモミの乾燥機が普及し始めてからなのだそうです。
これについては後述するかもしれません。
■ 事例6
窪みの一番奥に位置し、その中央をアプローチするタイプ。
材木屋さんというだけに、立派です。
長い道行きを、僅かしか横に振らないことによる、景色の移り変わりは、
なかなかのものです。
どの物件にも共通していることなのですが、この微妙なさじ加減が、
非常に憎いというか、趣感をアップさせるのですよね。
■ 事例7
ひじょ〜に趣のある、アプローチ風景。
アプローチだけでここまで魅せるなんて素晴らしい。
蛇行したじょうぼを持つが、手前が下がっているために中腹が膨らんで見え、小道がS字を描いていることは、膨らみを超えなければわからない。そこがまたドラマチックなのです。
右に振られ、左に振られしながら、小道の曲線形状と、長屋門、それらを囲んでいる田畑や風景とのコラボレーションを楽しむ空間。
アプローチは、山裾を歩く旅なのだな〜と気付かされる好例です。
さて次回は最期の事例、スケールの大きなアプローチをご紹介します。
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり プロローグ
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第1回
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第2回
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第3回
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第4回
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第5回
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第6回 ←今ここ
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 第7回
●住宅のアプローチ・構えの風景との関わり 最終回
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Kazuro Otsubo Architects 大坪和朗建築設計事務所
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