■ ポイントクロス
↑ベースクロスと、7色のポイントクロス。
↑客室のモックアップに持ち込まれたは1m角のサンプル。
ホテル客室の一面にポイントとなるクロスを
階毎にバリエーションを付けるお話し。
ポイントになりながら、目立ちすぎない色。
部屋数が多いので高価でないクロスから選びました。
エコノミーな価格帯から質感の良い物を探すのは一苦労、
この7色を選び出すのに、取り寄せたカットサンプル数100以上、
微妙な色合い、素材感、上質感を見ます。
一つの素材感で微妙な色違いを出しているメーカーのシリーズ
が使いやすく、また、素材感のバリエーションも欲しいので、
2社以上の中から選ぶ必要がありました。
違う色のクロスを多数採用することはなかなか無いので
今回、徹底的に観察したことで、いくつか発見がありました。
●薄いラベンダー色は意外に少ない
ホテルの豊かな時間を提供する空間として
薄いラベンダー色は是非使いたいと思っていましたが、
この色が各社少ない、濃いのは有っても薄いのが無い。
なぜだろう?
取り寄せて、実際の光環境に近い環境を作ってみると、
薄い紫色は、電球色の光の中では、グレーに見えてしまうのです。
キラッと光る薄紫色はどうかというと、シルバーに見えるわけです。
なるほど〜。
しかし、どうしても使いたい。
ホテルの光環境は、夜中心だと思いますが、
朝起きがけの時間も豊かな時間帯です。
その時間に本来の色に見えれば良いじゃないかと。
夜はキラッと光るシルバー、朝は薄いラベンダー色、
光によって演出が変わる色とも言えます。いいですねえ。
その考え方で、薄紫色も採用しました。
●薄い緑色は意外に映える
薄い紫色が、電球色の中で映えない理由と同じ現象によって
逆に薄い緑色は、とても色が綺麗に出るのです。
うす緑色も使いたい色だったので、これは好都合。
確かに、薄い緑色のクロスは確かに多い。
なるほどそういうわけか。というわけです。
この色選びは、ほとんど任せて頂きました。
お施主さんに確認することが通常多いのですが、
今回は別でした、「大坪さんに選ばせておけば間違いない。」
ということで、好きなように選ばせて頂きました。
90室の部屋の壁のポイントクロスを、
個人的感覚で決めてしまったのです。
そう言う仕事も、なかなか刺激的です。
身の引き締まる思いでした。
それで、どんな空間になったの?
って思うのではないかと思いますが、
まだまだ見せられません。
この半年間は、相当濃密でしたから、
そう簡単に全貌は見せられません。
半年のできごとが、1年のように感じられました。
そして、完成したのも、1年も前のできごとような気がします。
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Kazuro Otsubo Architects 大坪和朗建築設計事務所
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