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2017.03.21

■ 参加するメリットと事例-1

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近頃の設計事例の中で、
クライアントが、仕上げ工事、
仕上げ材の選定に参加したケースがいくつかありましたので、
それによるメリットについて、ご紹介します。

 

メリットは、

 

●01:できることが増える
●02:素材感のある仕上げを増やすことができる
●03:愛着がわく

 

の3点。これは確実です。

 

デメリットがあるとすれば、

 

●01:工事期間が、参加しない場合に比べると、期間が延びる
●02:範囲が広いと、頑張りが必要

 

の2点。
ですが、メリットの方が大きいのではないかと思います。

 

私自身、
施主様が参加するかどうかは、
人それぞれのこだわりの度合いと、
工期の考え方によると思っていましたので、
こちらからお勧めすることは、あまりしてこなかったのですが、
やはり、予算の中でできることが増えるというのは、
施主にとっても、設計者にとっても、格段に嬉しいことです。

 

あるお施主様は、
「もっとみんな頑張ったほうがいいのにな〜」
「絶対おすすめですよね〜」
「大坪さんもお勧めしちゃえば!」
なんておっしゃっていました。

 

その言葉を伺って、
「参加型」について、こちらからお勧めしちゃっても良いのかもしれないなと、
思った次第です。

 

●仕上げの選定に参加頂いた事例

それでは、まず第一弾の事例紹介は、
意外なところからご紹介。
それは 「仕上げの選定」 に参加するというもの。

もちろん、通常、全ての仕上げの選定について
お施主様に関わって頂くのが普通なのですが、
この事例は、いつもとちょっと違いました。
(これについては工期のとの関わりはありません)

下の写真は桐の無垢フローリング。
柔らかく、手触り良く、暖かい。
パインのような節も目立たず、良い意味で渋い色。
防虫効果・断熱防火性能など、桐箪笥に使用される利点があり面白い。
一方、傷や汚れが付きやすい。

納得の魅力は多々あるのですが、柔らかいため傷が付きやすく、
設計者や工務店の「立場」で言えば、すすんでお勧めはしにくい製品。

そういうときに、お施主様が 「断然こっちがいい!」 と納得の上で採用頂けると、
普通作り手サイドが選べない製品を選ぶことができるようになります。
例えば、この桐の無垢フローリングは、スタンダードな合板フローリングとさほど違わない価格で入ります。素材感を求めるお客様には、十分あり得る選択です。

色合いは、ロジポールパインに似ていますが、黄色みが薄く、渋い色です。
ロジポールパインのような節はありません。

 

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物を落とせば、へこみますが。確かに魅力的。
こちらがそれについて心配していても、
施主は全く気にしていない、ということもあります(^^)

確かに、私自身、多少の傷や汚れは「味」と思うタイプなのに、
一般的にはお勧めしにくい、という不思議な状況になるのですが、
「一般的な状況」から脱することができれば、自由度が広がります。

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勿論、タンニンの色合いが強い部分もある。
均一な製品が世の中に増えている分、
このようなムラは逆に魅力的です。

その完成写真がこちらです。

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素材感が有るのと無いのでは、空間の質が、やはり違います。
このフローリングを選んで頂いて良かったと思います。

もちろん、多少の汚れも味と考えられる方、
メンテナンスを楽しめる方限定です。

ワックス塗りも、お施主様の方で頑張りつつ、
楽しまれておられました。

 

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