■ 土地選びの盲点 - インフラ未整備
宅地として売られていても、
家を建てるためのインフラが整っていない土地が存在します。
整っていなくても、それなりにインフラが有るように見えてしまうケースが有ります。
それは、例えばこういう事例です。
昔は縦長の敷地を、手前と奥で分け、親類同士あるいは借家として、インフラを分岐して使用しており、奥の敷地をその状態で今まで活用していたが、最近になって奥の敷地が売りに出された、従って奥の敷地専用のインフラはまだ無い、というような敷地です。今後増えるのではないかという気がしています。
不動産情報には一応説明はされているのですが、それだけでは “基本的なインフラが整っていない” ということが一般の方にはわかりずらいという状況。また更に、それを整備するためにどれだけコストがかかると予想されるかということが説明されない。必ずしも説明する必要が無いようなのです。
だから、土地の購入を決めた後に、それ以外の要因も加わって、様々なコストが掛かることが分かり、購入寸前の所で断念されたケースが有りました。
購入前だったから良かったものの、購入した後だったら資金繰りに窮するところです。不測の事態に対する余力までは無いのが普通ではないでしょうか。
宅地なら、あとは家を建てればOK、
ということでは、必ずしも無いという。
また、建築法規とも無関係な故に、
盲点と言えるのではないかと思います。
しかしだからといって、誰かのせいにもできないという、
そう言う土地が有ると言うこと。
これを知っておく必要が有ります。
以下のような要素が考えられます。
● 接道する前面道路が共用で舗装されていない
● 下水管・水道管・ガス管がお隣と共用で且つ古い
→建設時に重機の重みで破損する可能性有り。
共用配管なので、修復の費用分担が不明。
→あるいは重機を使用しないことによるコストアップ。
→あるいは、その状況を整備するための協議期間と手続き、
道路舗装や下水整備のコストは計り知れない。
● 共用している下水管・水道管が細い
→長屋などの共同住宅を建てる際には整備が必要。
→2世帯,3世帯とする場合でも容量が心配。
→水道メーターを増設できない。
●前面道路以外も細く、トラックやクレーンが入れない道路の距離が長い
→4m拡幅のためのセットバックが進んでおらず、
建設資材の手運びによるコストアップ。
● 盛り土の土地で地盤改良必要、
2m以上の擁壁が有ることによる崖崩れ対策など、
インフラ以外のコストアップ要素も有る。
→土地が安い理由は1つだけとは限らない。2重、3重も有り得ます。
敷地とは様々な状況を含みつつ提供されている。
全てを管理し整備することなどできない。
これは、どうこう言っても始まらない。
購入される方々が、自ら気を付けなくてはならないことなのでしょう。
いや・・・でもどうなんでしょうね?
以上、中にはそんな土地も存在します。
ご注意下さい。
その敷地は、その後コンペでも取り上げられ、
現在も既存家屋が残ったまま、進展は無いようです。
今までどれだけの方々が翻弄されたのだろうか・・・。
●●● ←Click here please. Thank You !
▲このページのTOPへ戻る
____________________________________________________________________________________________________________________________
Kazuro Otsubo Architects 大坪和朗建築設計事務所
copyright(C) Kazuro Otsubo Architects All rights reserved.